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理事長のつぶやき 浦野晴美・理爺長

コロナワクチン接種会場にて

理爺長の浦野です。

コロナ禍における緊急事態宣言で皆さん不自由な生活を強いられていると思います。


自宅待機者の私ですが、緊急時や指名枠の診察で当院での勤務がございますので、申し訳ないことに医療関係者枠で一足先にワクチン接種を済ませております。                      しかし皆さんと歩調を合わせる意味でも、以前のような毎日の出勤は控えてもうしばらくは自粛生活をしていこうと思います。


 高齢者接種も始まり、遅ればせながらワクチン接種事業が動き出した感もあります。
私もそれに合わせて目黒区の高齢者ワクチン接種に協力するために出務を続けております。
初回の出務は5月12日にあったのですが、助産師の後藤を伴っていきました。
後藤は注射係、私は問診係とそれぞれ他の医療機関の方々と働いたのでした。


問診は、皆さん問診表を事前に記入してくださっているのでスムーズに進み、密にさえならなければもっと人数はこなせる印象でした。
私は駒の一つにしかすぎず全体のことは分かりかねますので、他の係の状況やワクチンの供給量などからこのペースなのかもしれません。
 幸いにしてアナフィラキシーショックなどの大きな事故もなく終了いたしましたが、2件トラブルがありました。


一つは問診が終わり注射前にトイレに行こうとした方が途中で転んでしまい、両膝と頭を打ったということでした。
全身状態に問題はなくとりあえず注射を打ち、待機時間が終わってから判断しようということにして無事に注射を終えました。
無事に待機時間も終わったのですがやはり膝が痛くて歩いては帰れないということでしたので、救急車を呼んで東京共済病院へ搬送いたしました。
それぞれの会場では近くの総合病院が何かあったら全面的にバックアップしてくれるという体制がとられていますので、皆さんも何かあっても心配ないと思ってください。


もう一つは、もともと車いすで娘さんが同伴で来た方ですが、問診中に顔色が悪いのに気づき、念のため酸素分圧を測ったらPO2が88しかありませんでした。
同伴者に聞いたところ、常に酸素を吸入しているが今朝に限って酸素ボンベが空になっていて業者に頼んで酸素ボンベを会場まで持ってきてもらうところ、だそうでした。
このまま注射をするわけにはいきませんので、酸素ボンベが来たら装着してもらい酸素分圧が改善したら注射することにしました。酸素ボンベが到着して酸素分圧が戻るまでに1時間以上かかりましたが、無事に注射をしてお帰りになりました。


 最後の観察待機者もお帰りになりましたが、転倒した方を救急搬送するために私ともう一人、看護師(後藤ではありません。彼女の名誉のために付け加えておきますが、彼女は観察係ではありませんので帰したわけです。)が残りました。
待ち時間の間にその看護師さんが言いました。
「私の弟は22年前に先生のところで生まれたんですよ。まだ代官山の病院のときでしたけど。」


育良も25年の年月が立ちました。うちで生まれた子やそのお姉ちゃん、お兄ちゃんが助産師になったり医学部に通っている子もいます。
いずれそういう子たちが育良に就職することもあるかもしれないな、などと少しほっこりしながら帰路につきました。

プロフィール/ Profile

育良クリニック

目黒区にある産婦人科です。
患者様へのお知らせや、妊娠育児のあれこれ配信しています。

投稿者/ Contributor

浦野晴美・理爺長
育良クリニック創設者。
どうでもいいことを「理爺長のつぶやき」でつぶやいたり産科医としてのコメントをのせます。
院長
とらママ
育良クリニックマネージャー。
2011年1月、第一子「とらさん」
2012年6月、第二子「りゅうちゃん」
2014年2月、第三子「うまくん」
2016年4月、第四子「おさる」
2020年10月、第五子・初女子「じら」
(すべて愛称)
を当院で出産。
妊娠・出産・育児の奮闘記を綴ること多し。
医療スタッフ
医療スタッフ
開院当初からの超ベテラン。
医療的な質問に回答したり、日々のできごとを綴ります。
育良事務局
コンシェルジュスタッフがイベントやお知らせを随時配信します。

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